2016/12/28

【祝】クリーブランド・ブラウンズのシーズン初勝利!

何をやってもうまくいかない。どうしても勝てない。何が悪いんだろう?オレたちはカスみたいな選手の集まりなのか?でも、みんな同じプロの選手じゃないか。

そう思っていたんじゃないでしょうか。クリーブランド・ブラウンズの選手たちは。今シーズンは、会長もGMもヘッドコーチも新しくなって、生まれ変わったブラウンズを見せるはずだった。しかし、勝てない。暗いトンネルの中で、出口の光が見えなかった。

第12週が終っての記者会見では、ヘッドコーチのヒュー・ジャクソンさんが涙ぐんでいましたよ。「0勝12敗が本当につらい。長い12週間だった」って。

でも、勝ったよブラウンズ!第16週、最後のホームゲーム。20対17でサンディエゴ・チャージャースを破って初勝利。

試合後のロッカールーム。


「ベテラン選手のことを言ってただろ・・」と語りだして、もう言葉にならないジャクソンさん。そのあと、ウィニングボールをコーチに差し出し「オレたちと1年つきあってくれてありがとう。思うようにはできなかったけど・・でもこれをコーチに捧げるぜ。メリークリスマス!」と抱き合う選手たち。

よかったな!大切な一勝や!

ジャクソンさんは、この試合に賭けていたそうです。次の週は、プレイオフの順番争いをしているかもしれないピッツバーグ・スティーラーズ。勝つとしたら、このチャージャース戦しかない。

シーズンが終ったら、チーム編成は大きく変わる。今のメンバーが、ブラウンズとして共に戦って勝つ最後のチャンスになるだろう。ベテラン選手は今までよくやってくれた。新人が力を出して借りを返す番なんだ。そういう話を選手にしていました。

試合はクリスマスイブ。まばらな観客席でしたが、「ヒューを信じてる」「信頼してるぞヒュー」という看板も見えました。こんな成績でも応援を続けてくれるファンがいる。寒空の中スタジアムに足を運んで。

試合はなんとかブラウンズが20対17とリードして、残り3分49秒。32ヤードフィールドゴールを決めれば同点に追いつくチャージャース。しかし、ブラウンズがキックをブロック。手を空に伸ばしたのはジェイミー・メダー選手。

メダー選手はクリーブランド近郊で育ち、子どもの頃からのブラウンズファン。ドラフト外練習生としてブラウンズに入団し、チームのためならどんな役割でもこなす、縁の下の力持ち。この選手が大きなプレイを決めました。(んもー、はまり役!)

チャージャースは、試合終了前に再び43ヤードフィールドゴールのチャンスがありましたが、それも失敗。


キッカーが呆然としとる・・wブラウンズに負けたのが信じられないって・・wwいいじゃないか、こういうことがあったって。クリスマスだよ!

大喜びのファンのみなさん。


よかったねぇ。ホントに。

さて、クリーブランドでは、ブラウンズが16敗でシーズンを終えたら、それを祝うパレードを行うという企画も立てられていましたが、この試合の勝利によって、パレードは中止に。

クリーブランド警察が、「警備しなくてよくなった~あ~よかった~。ブラウンズ勝ってくれてアリガト~」というツイートをしていましたよ。


パレードの主催者側は、イベント施行のために集まった募金を、クリーブランドのフードバンクに寄付するそうです。あっちもこっちも万々歳じゃないですか、ねぇ。

クリスマスに希望の光が見えたブラウンズ、よかったです。シーズン最後の試合は、スティーラーズが主力選手を休ませる方針のようですから、ひょっとして、もうひとつ勝てるかも?

NFLで勝つのって、本当に大変なことなんだね・・・。

巨漢ポーがトドメの一発 ブロンコスはプレイオフ進出ならず

昨年のスーパーボウルチャンピオン、デンバー・ブロンコスは、第16週のカンザスシティ・チーフス戦に負けて、プレイオフ出場争いから脱落しました。

残念。ブロンコスをプレイオフで見たかった。

最近は負け試合ばかり続いていたブロンコスですが、実はシーズンを4勝0敗で始めていたことをみなさん覚えているでしょうか。NFLの開幕戦ではカロライナ・パンサーズを接戦の末に破り、「今年もやってくれるに違いない!」と私はグーを握り締めていましたよ。

しかし第4週でQBシーミアンさんが肩を負傷、第7週ではRBアンダーソンさんが膝の怪我で故障者リストに。4勝した後、3勝3敗を加えて迎えた第11週目のカンザスシティ・チーフス戦。これが、今シーズンの大きな分かれ目だったと、ヘッドコーチのキュービアックさんは考えているようです。

7勝3敗のブロンコス。試合残り3分で24対16と8点リード。しかしチーフスにタッチダウン+2ポイントを許し、延長へ。結局31対27のフィールドゴール差で負けました。

「勝って、自信をつけることが出来たはずの試合だった」

「やるべきことをせずに、試合終了になってしまった。あれ以来ずっとチームは苦しんできた。いいプレイで勝ちを呼び込むような試合をすると、勢いがつくんだが」

とキュービアックさんは語っています。

シーズンを決めるひとつの試合。試合を決めるひとつのプレイ。どれがそのプレイなのか、試合の最中は分からないけれど、そういうのって必ずある。流れを変える唯一のプレイをきちんと決める―――それが、本当に強いチームなんでしょう。

第16週の試合では、チーフスが16プレイで3タッチダウンを得点。(まだ第1クォーター)3つ目の、TEトラビス・ケルシー選手の80ヤードタッチダウンが、この試合を決めたのかもしれません。逆転が不可能とは言わないけれど、今のブロンコスにはその力がなかった。

去年のQBペイトン・マニングさんだって、決していい記録を残したわけじゃない。だけど、リーダーシップとか、チームをまとめる力とか、ペイトンのために勝つぞ!とチームに思わせる力があったに違いない。ペイトンさんって、あんなフツーのおじさんみたいなフリして、実は偉大な人だったんや・・と改めて思わずにはいられません。

さて、第4クォーター残り1分52秒。27対10で勝利がほぼ決定しているチーフスが見せたトリックプレイ。159kgのドンタリ・ポー選手が、ボールを持ってジャンプ!TDパスを放った!


瀕死のブロンコス。その息の根を止めるような、無情の一突き。

「大男、よかったよね。負けたのは残念だけど、彼らがタッチダウンをものにしたんだ。もしできるんだったら、オレだってあんなプレイしてた。まあ、いいよ。来年も2回彼らと試合するさ」

と、ブロンコスのボン・ミラーさんは、素直にポーさんのために喜んでました。

わりとみんな淡々としてます。選手の方々は。もうすでに来年を見据えてるというか。悔しがってるのはファンのほうが多いかも・・・。

あーーーブロンコスがプレイオフで見れなくて、ほんっとに残念!!!


チーフスは、なんか今年めっきり力をつけたという印象。その起爆剤ともいえるのが、タイリーク・ヒル選手なんでしょうが、私は正直、見たくない。

しゃべってるところも聞いてないし、どんな人なのかも知らないけど、妊娠中のガールフレンドの腹を蹴って首を絞めて有罪になったってことだけで、勘弁してほしい。

スタンドにヒル選手を応援する看板が出てたり、ヒーロー扱いされてる様子を見ると、複雑な心境・・・って心境どころか、腹立つぞ!!!足が速くてフットボールができればそれでいいんか!?

NFLなんか、TDセレブレーションを取り締まったり、規定外のシューズに罰金出して威張ってるようだけど、DVはどうなんよ?えぇ?!と詰め寄りたい。

まぁ、私はこうやって怒ってればいいけど、チーフスファンの人は、どうやって気持ちを整理しているんだろうな・・・。

2016/12/27

プレイオフに向けて不安もいろいろ カーディナルス@シーホークス戦

シーズンもいよいよ大詰めの第16週は、アリゾナ・カーディナルス対シアトル・シーホークス戦でした。これに勝てばNFCディビジョン第2シードが確定し、バイウィークを得ることができたはずのシーホークスでしたが、34対31で敗戦。(涙)

今シーズンのシ-ホークスは週によって浮き沈みが激しく、調子がいいんだか悪いんだか、勝てるチームなんだか勝てないチームなんだか、さっぱり分かりません。

この試合でも、前半はディフェンスぼろぼろ。オフェンシブラインは全くの役立たずで、QBヒット&サックされまくり。ハーフタイムで14対3。

後半第4クォーター残り4分10秒の時点で、31対18。あかん・・・。’

しかし、この点差でも、ラッセル・ウィルソンさんはベンチで「逆転だァ!」ってチームを鼓舞してんだろうなあ・・と思っていたら、本当に追いつきました。3分あまりで2つタッチダウンして。

31対31。残りは1分。こんな試合を何度見てきたことか。第4クォーターに入ってからの奇跡のカムバック。またこれか・・・(震え声)。しかし、タッチダウン後のエクストラポイントをキッカーのハウシュカさんがミス・・・・。


この後、リチャード・シャーマンさんがハウシュカさんのヘルメットを両手でつかんで励ましてたんですけどね。「大丈夫だ、ディフェンスが踏ん張って、もう一度チャンスを作るぜ」って言ってたのかな。でもディフェンスはダメだったよ。1st ダウンを2回取られて、フィールドゴールで試合終了。

ああ・・。きわどい試合に勝てないのはつらい。弾みをつけてプレイオフに臨みたいのに。いったいこれでポストシーズンを戦っていけるのか?と不安がひたひたと押し寄せてきました・・・。しかし、それに目を背けてはいかん。克服してほしい問題点は、まずこれだ!

1.オフェンシブライン

シーズン中ずーっと問題を露呈してきたオフェンシブラインですが、この試合でもひどかった。サック6回に、QBヒット14回。でも、後半になってやや持ち直したし、やればできると思うんだよ。Oラインの皆さん、オフェンスの出来はあなたたちの手にゆだねられているんだ、耐えてくれ~。

え?ラッセルどこ・・・?呆然と立ちすくむ大男たち。ちょっと、あんたら!


今シーズンのOライン・・・。


こんなにひどいと、もうあとは良くなるしかないだろう、え?

2.ラン

この試合でも、ランゲームが皆無でした。RBトーマス・ロールズさんは肩を痛めて途中退場し、RBコリンズさんが出てきたけど、ランニングバックによる獲得ヤードは計36。(ガーン・・・)

これはOラインの出来とも関係あるんでしょうが、それでも。これじゃあオフェンスが組み立てられない。ペイトリオッツ戦で活躍し、現在故障中のCJ・プロサイスさんは、プレイオフに出場できるんでしょうか???

誰でもいい、走れる人がいたらチャンスだよ!未知の力をみんなに見せてほしいぞ!

3.ディフェンス

シーホークスの強みであったディフェンスも、あれ?と思うようなミスを犯しています。この試合、前半では80ヤードタッチダウンを許しました。第4クォーターでは、20点も献上している!こんなんで勝てるわけないだろう!

セーフティのアール・トーマスさんが抜けた穴は、そうとうにデカいのかも。

しかし、そう言ってもおれません。若手が台頭するしかない。がんばれ!

4.スペシャルチーム

リーグを見渡してみても、フィールドゴールで勝敗が決まった試合が今シーズンはいくつもありました。このカーディナルス戦でも、フィールドゴールを一つブロックされ、エクストラポイントに失敗しています。そういえば、カーディナルスとの1戦目、引き分けになった試合でも、ハウシュカさんミスしてたよね・・・。(カーディナルスのカタンザロさんも)

プレイオフでも、スペシャルチームの出来が大きく試合に影響するのではないでしょうか。どのチームも。

よろしく頼むぞ・・・。

さて、最後になりましたが、この試合ではシーホークスの小鹿くんことWRタイラー・ロケットさんが怪我をしてシーズン終了となりました。(泣)

ロケットさんが倒れている間、ダグ・ボールドウィンさんが彼の上に覆いかぶさって、必死に何か語り続けていました。足首のまわりは血だらけで、脛の骨が二つ折れていました。うう・・・。

でも手術が無事に終った後、ファンの皆さんに元気なところを見せてくれましたよ~。


「メッセージを送ってくれたみんな、ありがとう。手術は成功だったよ。どんなことがあっても、神様は味方だ。このシチュエーションを、他の人の役に立つことに使うからね。見ててね」

なんて言ってますよ。タイラー、なんてやつ・・・。

こんな試合でも、いいニュースがありました。それは、3週間前の試合で骨折し療養中のアール・トーマスさんが「来年必ず戻ってくる」と決心したこと。

試合を観戦中、居ても立ってもいられない様子でツイッターに投稿していたトーマスさん。やっぱ見てるよりプレイしたいよね!あー、よかった。

ということで、レギュラーシーズンはあと1試合を残し、プレイオフへ。シーホークスが49ers戦に勝ち、ファルコンズがセインツに負ければ、シーホークスの第2シードが確定します。セインツ、勝ってやーーー!!

アール・トーマスさんもタイラー・ロケットさんも失って、今年はシーホークスの年じゃないかも・・という気持ちは禁じ得ません。しかしその一方で、なんか思いもかけないような勝ち方をするんじゃないか?ラッセル・ウィルソンがまた土壇場でミラクルを起こしてくれるんじゃないか?という期待も捨て切れません。

プレイオフどうなるんだろう?番狂わせ、絶対来るよね?

予測できない未来に胸が震える・・・。

2016/12/23

アール・トーマス「引退考慮中」カルビン・ジョンソン「引退楽しい」

第13週の試合で脛を骨折。今シーズン終了となったシアトル・シーホークスのアール・トーマスさんですが、思いがけなく手にした自由時間をのんびり楽しんでいるようです。

4歳の娘さんと『くるみ割り人形』を見に行ったり、テレビでNBAやNFLを観戦したりしている様子。

トーマスさんは、怪我で退場した後、試合もまだ終らないうちに「引退を考えている」とツイッターに投稿し、ファンをギョッとさせました。気が動転してひょいと出た言葉だろう。落ち着けばその考えも変わるはず、と思っていましたが、半月経った今でも、考えは変わらないらしい。(ええ・・・・)

引退と現役復帰の真ん中で揺れていると、インタビューで語っていました。


「朝起きて何のプレッシャーもないって、いい気持ちだ。平和が戻ってきたようだ」

「これが人生の最終的な目的だ。平和な気持ちを持つことが。この前シーホークスの練習場に行ったら、少し闘争心に火がついたけどね。だから、ちょうど今、悩んでいる最中さ」

「プレイしている時はすごいプレッシャーがある。ハイレベルでプレイしているし、チームメートからの期待もある。もう一度その精神状態に自分を持っていけるのか。気持ち半分でフットボールに戻るなんてことはしたくない」

「自分の生活は、すべてフットボールに影響される。娘や妻、母親と一緒にいる時も。食事や体調に気を使うし、練習は厳しい。フットボールに集中していたら円い人間にはなれない。僕はフットボール選手である以上に、良い人間でありたいと思っている。そんなことを考え始めているんだ」

というようなことを語っていました。

フットボール選手って、というかプロ選手は誰でもそうだと思いますが、精神的にも肉体的にも自分を酷使して、ストレスが桁外れなんでしょう。傍にいる家族も大変そう。家族の協力なしには、とてもやっていけんよね。 

引退するかどうかは最終的に本人が決めることだけど、アールよ、あと2、3年やってもいいやん。隠居するのはそれからでも遅くないんやで、と思っている人はたくさんいるでしょう。アールが戻ってきますようにって、私も毎晩神様にお願いしようかな・・・。

さて、アール・トーマスさんはプチ引退中ですが、昨シーズンでデトロイト・ライオンズを引退済みのカルビン・ジョンソンさんは、フットボール後の人生を満喫中のご様子です。

ライオンズは去年まで低迷していたのに、今シーズンは大躍進。プレイオフ出場が目前に迫っています。ひょっとして「引退取り消して助っ人に参上しようかな」とか考えているかも?

 いやいや、「戻ってこねーよ、オレ」とあっさり。



この先ずっと付き合っていかなければならない故障がいくつもあるそうです。特に指の関節。軟骨が磨り減ってひどく痛む。様子を見ながら(再び)手術になるかもしれない。

足首、両膝にも故障があるし、肩の神経もひねっている。 朝起きて、体が痛い。それでも練習、試合。そういうことがなくなってホッとしています。

「慢性的な痛みは、フットボール選手なら誰でも持っている。引退してよかったのは、自分がまだ歩けるってことだ。気分はいい。家族との時間を持てる。リラックスできる。もう練習で毎日3マイルも走らなくていいのさ」

引退してさびしいのは、チームメートと一緒にいる時間がなくなったことですが、QBスタッフォードさんはじめ、かつての仲間とは時々会うとのこと。

プロになる前にしてたように、日曜日にはゆっくりソファに座ってフットボール観戦。ファンとして、知っている選手に声援を送るのが本当に楽しいと語っていました。

今年はダンシング・ウィズ・ザ・スターズというダンス番組にも出演し、これから大学に戻って学位を取ることも考えています。

ジョンソンさんがプレイオフに出場したのは、過去2回。どちらもワイルドカード戦で負けています。「スーパーボールに勝てなかったのは残念」だけど、もうフットボールは過去のもの。

という話を聞くと、やっぱり現役選手は大変そう。ジョンソンさん、お疲れ様でした。それしか言えません。

だけどアールは・・・アールはまだだよ!ジョンソンさんのところに行くには、ちょっと早いと思うよ、うん!

2016/12/21

タイタンズ まさかの決勝53ヤードフィールドゴーーーール!でプレイオフ圏内だ

シーズン残り3試合。この試合に勝てば、プレイオフに行けるかもしれない。

相手は10勝3敗の強豪。第1クォーターで14点を許し、予想通り厳しい展開。しかし第4クォーター、怒涛の勢いで1点差に詰め寄る。残り5秒。キッカーの自分に出番が回って来る。

53ヤードのフィールドゴールを決めれば、逆転勝利。

体感温度ー23℃のフィールドで戦う最後の瞬間。氷の塊のようなボール。

キーーーーック!

氷点下の空中を飛んだボールは、ゴール前5ヤードで地面に落ちる。レッドゾーンへ力なく転がるボール・・・。しかし、スナップ直前に相手チームがタイムアウトをコール。このキックは無効に。

キッカーは、テネシー・タイタンズのライアン・サコップさん。2009年ドラフトの一番最後に指名された選手です。この日の対戦相手、カンザスシティ・チーフスに5年在籍したあと解雇され、タイタンズに来て3年目。

特別冷え込んだこの日、試合前のウォームアップでは49ヤード以上は練習しなかったそうです。「この寒さじゃ飛ぶわけがない」と思って。そしたら土壇場での、この出番。そして、思ったとおり、飛ばなかった・・・。

「届かない。10回蹴っても、届くわけがない。この寒さで、凍ったボールを蹴るなんて」

「テクニックは忘れて、とにかく思いきり強く蹴るしかない」

シューズのヒモを締め直す。敵地スタジアムの、とどろくような歓声の中、再び位置に着いて・・・。





クロスバーをかろうじて越え、キック成功!!

「人生で最高のキックだ」とサコップさん。

「正直に言うよ。あのコンディション、このチーム、このメンツ、オレらはディビジョンを賭けて戦っていたんだ・・。ゴールの後は、赤ん坊みたいに泣けてきた。オレにはこんなことできやしない。神様がいたおかげなんだ。それしか説明のしようがない」

感極まって、試合後のインタビューではグスグスしていました。

ボールをスナップしたブリンクリー選手は

「一瞬、気が遠くなっちまった。現実じゃないみたい。オレたちは、ずっと反対側にいたチームなんだよ。勝ってる側にいるって、いい気持ちだ」

と語っています。チーム全員がそう思ってるんじゃないかな。タイタンズ、ずーっと低迷したシーズンが続いていました。でも2年前にハワイ出身の好青年マーカス・マリオタくんがQBとして加わり、今年はRBマレー選手とも契約して、現在8勝6敗。AFC南地区の首位を争っています。

実はこの試合、第4クオーター残り3分でタイタンズがタッチダウンをきめて、チーフスに17対16と迫りました。エクストラポイントで同点にするかと思いきや、タイタンズは2ポイントコンバージョンを選択。そして、みごと失敗。

タイタンズファンの人は頭をかきむしったのではないでしょうか。コーチのアホーッ!!って。チーフスが1回ファーストダウンとったら、多分それで試合終了やん・・・。

「2ポイントを成功させ、ディフェンスが守りきって勝つ。もしくは、2ポイントに失敗してもディフェンスが守り、キッカーがフィールドゴールを成功させて勝つ。延長になる前に。そういうチームだという自信を持っている。みんなにそれを示したかった」

と、ヘッドコーチは試合後に説明していましたが。うーん・・・。ヘッドコーチもタフじゃなきゃやってられんね・・・。

今シーズンはあと2試合になりましたが、まだまだプレイオフの行方はどうなるかわからないチームが、あっちにもこっちにも。常勝チームだけでなく、「えっ、このチーム?」というサプライズが来ると盛り上がるよね~楽しみ。

この奇跡のような、極寒での53ヤードフィールドゴールは、タイタンズにとって忘れられない試合のひとつになるのではないでしょうか。

ウイニングボールは、タイタンズの用具係の人が、きちんと拾って、サコップさんのロッカーに入れておいてくれたそうです。触ったら、まだ冷たかったって👀


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2016/12/17

カラーラッシュでプレイオフ出場を決めた ラムズ@シーホークス戦

シーズンもいよいよ大詰め。第15週はサーズディナイトの試合ということで、まぶしいライムグリーンのカラーラッシュユニホームで登場したシーホークスです。

先週はパッカーズにズタボロ負け。ラムズとも、よく考えれば今年はすでに一度負けている。実は、去年も二敗した相手とあって、大丈夫なんかいな・・と心配でしたが、なんとか24対3で勝ちました。

その結果、NFC西地区の1位が決定。5年連続のプレイオフ出場です。ホッ。よかったです。でも、試合内容には多少不安が残りました。今年はなぜか試合の出来に大きな波があるので、全く気が抜けません。あと2勝してプレイオフのバイウィークを勝ち取ってほしいと願うばかり。

試合はというと、ラムズにも立ち上がりにチャンスがありました。

第1クォーターで、ルーキーQBジャレッド・ゴフさんが中央に深いパスを通してタッチダウン!という場面があったんですが、レシーバーがまさかのドロップ。(あちゃー)

ゴール前7ヤードからの3rd downでは、レシーバーがエンドゾーンでオープン!しかし、ゴフさんのパスがそれてインコンプリート。頭かかえてましたね。慌てちゃったんですね。

その後、4th down and 1の コンバートに挑戦するも、LBボビー・ワグナーさんに押し返されて失敗。ゴール前まで行ったのに、無得点に終わりました。

このドライブでラムズが先制点をあげてたら、試合の流れも変わったかもしれません。

ラムズは、次のドライブでもパンターがトリックプレーでパスを投げて失敗。

相手のミスが続いて、シーホークスはラッキーだったんじゃないかな。いちおう3タッチダウンは決めていたけど、リズムに乗り切れていないというか、ぎくしゃくした感じは残りました。

第4クォーター残り3分では、QBラッセル・ウィルソンさんが、(またもや)インターセプトを投げてしまう場面が。すでに試合は24対3。大きな影響はないものの、ゴール前24ヤードからの3rd and 19で無理して深いパス投げることはないだろうよ、ねぇ。ラッセルどうしたん、その判断は?

まぁいいか、勝ったから。内容がどうでも勝てばいいや。あと全部勝ってヒューストンへ行こう!

ということで、試合のハイライトを少し。

第3クォーター、ゴール前1ヤード、3rd and Goal でダグ・ボールドウィンさんがタッチダウン。このフェイク!どうっすか?忍者みたい~。


この2つ前のプレイ、1st and Goal では、TEジミー・グラハムさんへのパスがインコンプリートに終わりました。その際、サイドラインでコーチ陣にくってかかるリチャード・シャーマンさんの姿が目撃されています。

「なんでゴール前でパス投げんだよッ!どうなるか知ってんだろッ!」と、怒鳴り争いになったそう。

あの、前回のスーパーボウルでの痛恨のインターセプトは、やはりチーム全員の心の奥深くにずーっと残ってるんだな・・・。

「1ヤードからのパスは、オレたちをナーバスにさせるんだよ。それをコーチにちゃんと知っといてほしかったのさ」

と、試合後のロッカーでは語っていました。

第4クオーター残り9分では、ゴール前17ヤードからスクランブル、エンドゾーンへ向かって走るゴフさんにリチャード・シャーマンが体当り!


フィールドの反対側から猛スピードでダッシュして来たよ、この人。すんご・・。

ゴフさん、QBなんだからさっさと外に出ないと・・。自分の体、自分で守んないと・・。ゴフさんはこれで脳震盪のプロトコル入りとなりました。

続いて、第4クオーター残り5分では、4th and 1からパンターのジョン・ライアンさんがボールを持って走ったァー!


目の前がパカーッって開いて、ライアンさんも驚いたのではないでしょうか。オ、オレ、走ってるーッ(汗)って焦って、それでファンブルしちゃったんじゃないの?

脳震盪で、病院で手当を受けたようですが、どうやらたいしたことはなさそうです。ホッ。

試合残り5分、21点差でフェイクパント。このコールを非難する声もありました。ここでその必要はないと。(結果的にパンターが怪我したわけだし)でも、キャロルHCによると、「このプレイを練習してきて、試合で使う機会をずっと狙っていた。点数に関係なく、自分たちにとって最善の策をとるつもり」ということです。

ライアンさん、次の試合には間に合うんだろうか?という心配も残るシーホークスですが、QBラッセル・ウィルソンさん、WRジャメイン・カースさんが、緊急パンター役として名乗り出ているそうですよ~wwそれもちょっと見てみたいw

さて、試合翌日には、口論をめぐってリチャード・シャーマンさんとキャロルHCが2人で1時間ほど話し合う機会をもったそうです。お互いの理解を深め、シャーマンさんも非を認めているらしい。シャーマンが爆発することはもうないという確信はある?という記者からの質問には

「それは分からないな。彼のことは大好きだよ。彼の人間性や個性、成長する姿やこれからなるであろう彼自身も。こういうことはいい試練になるんだ。いろんなことを学ぶ機会になる」

と答えていました。「選手がコーチに異議を唱えるのはけしからん」という意見もあるでしょうが、この2人の場合は、これでいいんじゃないでしょうか。お互いを信頼した上で、正直にぶつかって解決しようとしてるので。

シャーマンさん、今年はファルコンズ戦でも爆発していたし、よくニュースのネタになっています。去年は不思議なほどおとなしくて、負け試合でもヘラヘラしてて、私は心配していましたよ。あの、いつものアツいシャーマンはどこへ行ったんだって。

今年は彼が戻ってきてうれしい。やっぱり、誰でもその人らしいのが一番ですよね~。

ということで、どのチームもプレイオフをかけて、シーズンは佳境に入ります。今週も熱い試合が繰り広げられるんでしょうな~。楽しみ~。

2016/12/14

ディフェンスとオデーーーール!が爆発したカウボーイズ@ジャイアンツ戦

第14週のメインイベント、サンデーナイトフットボールは、11連勝中(+1敗)のダラス・カウボーイズ対8勝4敗のニューヨーク・ジャイアンツ戦でした。結果は10対7でジャイアンツの勝ち。初戦に続いて、カウボーイズに再び土をつけました。

なんたるサプライズ!

カウボーイズが負ければいい、けどジャイアンツが勝つのは無理かな~と思ってました。いや、ほんと、フットボールって開けてみるまで分かりません。

ジャイアンツのディフェンスって、こんなによかったん?!去年とかぼろぼろだったような気がするんですが、いつの間に。

特に素晴らしかったのが、CBジェノリス・ジェンキンスさんでしょうか。カウボーイズのWRデズ・ブライアントさんに何もさせませんでした。前半ではブライアントへ飛んできたパスをインターセプト。後半ではブライアントをタックルしてファンブル誘発。カウボーイズの最後の攻撃、残り52秒4th and 10の正念場、ブライアントへのパスを守りきってインコンプリートにしたのもこの人。

MVP!MVP!

そしてもう一人。ジャイアンツは、プロボウル選手でもあるDEジェイソン・ピエール・ポールさん(略してJPP)の欠場が響くのでは?と試合前に語られていたのですが、ところがどっこい、その代役で出場した21歳の新人が大活躍しました。

ドラフト外で入団したロメオ・オクワラ選手。NFL先発初出場。プロ初サック、8タックル、3ヒット、1パスブロック。すごいぞ、ルーキー!


JPPから何かアドバイスはあった?との質問には、「(試合に)出て、フットボールをしてこい」と言われたそうです。そのとおりにしたじゃないか!

そして、ハイライトはやはりこのオデル・ベッカムJr の走りでしょう。

自陣39ヤードからの2nd and 10。45ヤード地点でパスをキャッチしてから爆走!ディフェンスをかわして加速した!


こんな走りできるのベッカムだけだろう。胸のすくようなタッチダウンでした。逆転ホームラーーーーン!!チームの切り札!危険なヤツだぜ・・。

QBイーライ・マニングさんはてんでダメだったけど、イーライが少しよくなって、ディフェンスもこの調子なら、ジャイアンツもプレイオフ行けるんじゃ?

そしてダラス・カウボーイズは、あと2敗くらいするんじゃないのかな~?そしたら、この方が出てくるかも?ひょっとして?


ロモさん、来い!

2016/12/13

これはきっと何かの呪い・・・シーホークス@パッカーズ戦

第14週シアトル・シーホークス対グリーンベイ・パッカーズ戦は、パッカーズがホームでシーホークスをコテンパンに叩きのめし、38対10で圧勝しました。

パッカーズファンのみなさん、よかったな!会場のファンが大喜びして盛り上がってたから、まあいいかな!はちきれる笑顔をふりまいていたけど、ひょっとしてアンタたちが怨念を送っていたんじゃないのかい?ひそかに呪いの言葉でも唱えてたんじゃないの?

としか思えないような、シーホークスにとっては散々な試合となりました。いいところ全くナシ。やることなすことすべて凶。まるで天に見放されたかのよう。

ディフェンスは、パッカーズQBアーロン・ロジャースさんのいいようにやられてた。(ロジャースのニヤケ顔・・ムカついたぜ・・)オフェンスは、ランもイマイチなら、パスも思うように決まらず、インターセプトが5つ!これは、QBラッセル・ウィルソンさんの新記録。

前回4つインターセプト投げたのは・・2014年NFCチャンピオンシップ戦。なんでこの人、パッカーズ戦ではインターセプトばっか投げるねん?


ターゲットが外れたパスもあったけど、全部が全部QBラッセル・ウィルソンさんのミスというわけでもなかった。レシーバーもキャッチできなかった。「これが取れたら1st ダウン」とか、「これが決まったら試合の流れが変わる」っていう場面で、ことごとく失敗。何がどう悪いというより、何をやってもダメだった。

カースもこんな。


ダグ・ボールドウィンさんもこんな。




はああああ?誰かが呪いをかけたとしか思えんよ~。

まぁ、こんな日もあるかもしれない。いい、忘れよ~。というわけでもないでしょうが、試合後の記者会見には、わりとサバサバした表情をして現れたラッセル・ウィルソンさん。

「みんなオレの責任。次はいいプレイをする。木曜日にまた試合があるから、それに集中するだけだ」

と相変わらず超前向きなことを言っていました。切り替えハヤ!そりゃあちょっとは自己嫌悪になるんでしょうが、そんなところで止まってない。新たな挑戦とか、困難とかに立ち向かうのが大好きな人みたいだし、次の試合に向けてわくわくしてるのかもしれません。

さて、インターセプトを投げまくり、ヒットやらサックやら、もう情け容赦なくぶっ飛ばされていたラッセル・ウィルソンさんですが、パッカーズのクレイ・マシュー選手がちょっといいところを見せていました。


倒れたQBに手を差し出しておいて、ヒョイってのけちゃう選手も時々いますが、マシューさんはラッセルをヒットした後、助け起こしてくれていました。

いいヤツやん~。ちょっとカブが上がったな。

去年は、49ナーズのQBコリン・キャパニックさんに「オメーはラッセル・ウィルソンじゃねーよ」と言ったのをマイクに拾われていたマシューさん。ひょっとしてラッセルのことスキなのかもな・・・。

じゃあ最後に、ダイハードなパッカーズファンを紹介しておきます。

ファンが駐車場に集まって、試合前にバーベキューなどして盛り上がるテイルゲートパーティというのがあるんですが、雪の朝6時にパッカーズのスタジアム前に集まったファンのおじさん。ここが、いつもの場所なんだそうです。

試合開始は、現地時間で午後3時半。んもー、幸せそうやね!パッカーズ勝ってよかったな!プレイオフ行けるといいな!(私はどーでもいいけどぉ~w)


2016/12/11

オデル・ベッカムJr の罰金が1000万円の大台に~

ニューヨーク・ジャイアンツのワイドレシーバー、オデル・ベッカムJr さんが、またまた罰金を課せられました。

今回は、第13週のピッツバーグ・スティーラーズ戦で、試合中に審判を冒涜する言葉を吐いたということで、120万円(強)ほど。なんて言ったんでしょうね~Fがついた言葉かな~BSとかも言ったかもね~聞きたい~。

wwみんなに止められとるw


この試合では、ベッカムさんがオフェンシブパスインターフェアランスの反則を取られて、すごく頭にきていたようでした。審判にそのコールの説明を要求したら、「そのツラどけろよ」get out of my face と審判に言われたと、試合後のインタビューで語っていました。

「そのツラどけろ」ってwwまあ、審判がそう言いたくなる気持ちも分かります。いちいち文句ばっかり言いやがって、生意気なガキがよぉ!って思われてるんだろうし。

まあこのコールについては、ジャイアンツのヘッドコーチ、マカドゥーさんがNFLの方に確認を要請したと語っていたし、反オデル・ベッカムよりのコールがあったのは事実かもしれません。

この日の審判チームは、第3週のレッドスキンズ戦、去年の(悪名高き)パンサーズ戦の審判もしたメンバーで、「もうこのメンバーはジャイアンツの試合を審判しないようにしてほしい」「あんな誰が見ても分かるコールを審判が間違えるなんて信じられない」と、公然と審判を批判していたオデル・ベッカムさん。これらの批判についても、後日罰金が下りるかも、ということです。

スポーツマンなんだから、審判にぐちゃぐちゃ言ってないで潔くあきらめろ!という人もいるでしょうが(いる?)、まあ、言いたいことがあるんなら言っちゃっていいんじゃないのかな。

審判のミスコールはどの試合でもある。試合を左右する重要な場面でも。「ミスコールがあったけど、しょうがない。不服は言わん」って状態にみんながなったらダメっしょ。

「審判ひでーよ!」って大きな声が出たら、そこに注目が集まる。そういう声があるから、ファンだって審判にちゃんとコールしてほしいと思うし、審判だって「よし、よく見て正しいコールをしよう」と襟を正すんじゃないでしょうか。たいへんな仕事でしょうが、審判には正しいコールをお願いしたいです。頼むよ、審判!

さて、今シーズンのベッカムさんは、まず初戦で、ビクター・クルーズさんがタッチダウン後サルサを踊っている時にカメラマンのフリをして罰金、続いてニューオーリンズ・セインツ戦でアンネセサリーラフネス、ミネソタ・バイキングス戦とボルチモア・レイブンズ戦でアンスポーツマンライクコンダクト、そして今回で、5回目の罰金となりました。計一千万円以上。

すごいですね~。まだルーキー契約なのにね~。でもスポンサー契約もあるからべつにいいのか~。でもNFLに払うのバッカバカしいよ~。

2016/12/10

アントニオ・ブラウン 交換するユニホーム代は自前でっせ

サッカーの影響だと思うけど、最近はNFLでも盛んに試合後のユニホーム交換が行われています。

第13週のニューヨーク・ジャイアンツ対ピッツバーグ・スティーラーズ戦後には、オデル・ベッカムJr とアントニオ・ブラウンさんが、お互いのユニホームを交換していました。


ユニホームを勝手にあげちゃってチームの衣服係の人は大変だなぁ、あ、でもユニは毎試合新品なのかな?それとも洗濯して何試合か着るのかな?なんて余計な心配をしていましたが、この交換したユニホーム代は、どうやら選手が自分で払うらしい。

アントニオ・ブラウンさんは、毎試合ではないけれど、頻繁にユニホーム交換を求められるので、シーズン前に何枚も買い置きしているとのこと。

概して、ユニホーム交換した選手はチームからその代金を請求されるらしいです。スティーラーズ、デトロイト・ライオンズは(約)2万円、ジャクソンビル・ジャガーズは2万5千円。

しかし、「ユニホーム交換してくんない?」ってお願いするのも、シーズンオフに一緒に練習する仲間や大学時代のチームメイトなら気兼ねなく申し込めるけど、そうじゃない場合は、やはり気を使うみたいですよ。

デトロイト・ライオンズのグローバー・クイン選手は、NFL入りしてしばらくは、実績もないのに、そんなことは言えなかったと語っています。プロ入りしたのは2009年ですが、2014年プロボウルに選出されるまで、ユニホームの交換をしたことはなかったと。

「オレのジャージが欲しい人なんて、いないだろう。オレがジャージをくれって言っても、向こうはいらないだろうよ。だから交換はしなかった。4、5年間は誰とも」

「今でも、オレのジャージなんかいらないかもな。でも、少しは自信がついてきた。プロボウルに出て、そこで会った選手もいるし、(NFLの)トップ100入りしたのを見た選手もいるだろうからね」

お、おお・・・。謙虚・・。

クインさんは、同じポジション、セーフティの選手と交換することが多いそうですが、アリゾナ・カーディナルズのコーナーバック、パトリック・ピーターソンさんは、レシーバーと交換するそうです。敵対する相手に敬意を表して、ということなんでしょう。

「このスポーツって、いつまでもできるもんじゃないからね。思い出はたくさんあったほうがいいだろ。一生持っていられる。いろんな選手のジャージを自分の部屋に飾ってさ、ずっと見てられるじゃないか。ああ、この選手とあんなプレイをしたなぁ・・とか、この草のシミはあの時の・・とか思い出してさ」

とも語っています。集めたユニホームは、きれいにガラスケースの額に入れて、壁に飾るんだそうですよ。

試合のあと自然にユニホーム交換になる場合もあるけれど、試合前のウォームアップ時に申し込んでおくか、時にはそれ以前に話をつけておく場合もあるらしいです。

去年引退したライオンズのWRカルビン・ジョンソンさんは

「試合前に言っとく。そんで試合後にもらう」

とのこと。こ、光栄ですなぁー。ジョンソンさんにユニ交換を申し出されるなんて。恐縮しちゃって、ユニどころかシューズでもヘルメットでも何でもどうぞッ!身ぐるみ一式差し上げますッ!って頭を下げたいくらい。

オデル・ベッカムJr さんもユニ交換をお願いされることが多いらしい。去年のサンフランシスコ・49ナーズ戦では、あらかじめセーフティのエリック・レイド選手と交換する予定でしたが、試合後にコリン・キャパニックさんからも要望があって、後日、郵送で届けたそうです。

「交換するの、好きだよ。ずっと先の将来に、いい思い出になるから」

と語るベッカムさん。

NFLの選手って、やっぱり、「選手でいられる時間は限られている」「自分のキャリアが突然終わることもある」ということを、身にしみて了解しているんでしょうね。

その上で、毎試合全力で戦っているんだね・・・。

2016/12/09

アントニオ・ブラウンとオデル・ベッカムJr が仲良しこよしな件

ピッツバーグ・スティーラーズのアントニオ・ブラウンさん、そしてニューヨーク・ジャイアンツのオデル・ベッカムJr さんといえば、NFLでも屈指のスーパーワイドレシーバーです。

ビッグプレイを見せてくれる実力もさることながら、やることなすこと、とにかく派手なこの2人。ヘアスタイル、タッチダウン後のダンス、オシャレな特注シューズ、NFLからもらう罰金などでヘッドラインを賑わせていますが、先日は、とっても仲の良いところを見せて話題になっていました。

第13週はジャイアンツ対スティーラーズ戦だったんですが、試合前日にアントニオ・ブラウンさんちに遊びに行ったらしいオデル・ベッカムJr 。


やけに楽しそうやんwwと思ってたら、次の日の試合前には、2人でヘルメットくっつけあって肩を抱いてずーっとなんか囁きあってた。お祈りの言葉らしいです。


試合でブラウンさんがタッチダウンを決めたら、にこにこして拍手しているベッカムさんが映ってましたよ~。


オフシーズンにはいっしょに練習をしたりしたんだそうです。ピッツバーグへの遠征前には

「彼のプレイを見るのが楽しみだ。兄弟みたいに愛してる。練習の積み重ねが今の彼なんだよ。すごい練習をしてるんだ、毎日。あぁ、会いたいな」

なんて言ってたベッカムさん。2人とも個性的で、スポットライトを独占することから「プリマドンナ」なんて呼ばれることもありますが、そういうのはどう思っているの?と質問されたブラウンさんの答えは

「そんなこと言ってんのは、どこのどいつ?そんなヤツのこと聞いてらんね」

だってwwはははは、いいねw

有名選手になると、行動のひとつひとつを虫眼鏡で見られるみたいになって、批判されることがままありがちですが、そんなの気にしてたらやってられんもんね。自分は自分でいいじゃないか。自分に悪口言うヤツのことまで構ってられっか~。

ブラウンさんはシーズンオフにはラッセル・ウィルソンさんとも一緒に練習していたし、ベッカムさんはこの間ボン・ミラーさんとクラブで遊んでいました。他のチームの人とも仲良しなんですね~。

どんだけ厳しい練習をして、どんだけフットボールに賭けてるか、本当に理解し合えるのは選手同士だからこそ。同じ目標を持つ仲間と自己を高めあっていけるっていうのは、幸せなことなんだろうなぁと思います。

さて、ブラウンさんですが、先週突然、自分を「ロナルド」と呼んでくれと言い出しました。ジャイアンツ戦前のインタビューはこんな様子:

今週のシューズはどんなの履く予定?

「極秘だ。これから、オレのことロナルドって呼んでくれ」

相手チームのレシーバーを観察する?今週オデル・ベッカムのことを見るの?

「もちろん。彼はすごい選手だからね。ハイライトはいつも見るし、話すこともあるし、試合を批評することもある。彼のプレイを見るのは大好きだ。うちのスタジアムに来るのを楽しみにしてるんじゃないかな。いいマッチアップになると思うよ」

他には誰を見たりするの?

「ロナルドだ。毎日ロナルドを見てる」

2週間前に痛めた腰の影響は残ってる?

「ロナルドへの影響はいろんなところに残っている」

NFLがシューズ規制を今週は緩和しているけど、そういうふうに少し自由になればいいと思う?

「オレたちは規則に従う。NFLは選手によくしてくれている。ロナルドは規則を守るさ」

ロナルドって、いったい何?

「それは言えない。極秘なんだ」

なんて言っていたブラウンさん、試合中にはQBベン・ロスリスバーガーさんのことを「ビリー」と呼んでいました。ロスリスバーガーさんは、ブラウンさんのことを・・・やっぱりロナルドと。


いったいなんやねん?いつまで続くんねん?

[UPDATE]

アントニオ・ブラウン・・・いや、ロナルドさんの姓は「オーシャン」なんですと。「ロナルド・オーシャン」というのがフルネームだとww


後ろで甲高い声を上げているのはベン・ロスリスバーガーさんのようです。「どうしたんだァ、ビリー?」だってw名前の由来は、いまだにトップシークレットw

2016/12/06

勝ったはいいがアール・トーマスの怪我に泣いたパンサーズ@シーホークス戦

第13週カロライナ・パンサーズ対シアトル・シーホークスは、40対7でシーホークスが大勝しました。

RBトーマス・ロールズさんが、ひさびさの大活躍。ぴょんぴょん跳ね回ってオフェンスに勢いをつけてくれました。オレはやるぜ!やったるぜ!ってオデコに大きく書いてあった。そして、そのとおりにタッチダウンを2回決めたぜ!

WRタイラー・ロケットさんも、後半が始まるなり、いきなり75ヤードを走り抜けてタッチダウン!ズキューゥウンン・・とあの走りにハートを射抜かれたファンもいるのではないでしょうか。私もそのひとり。

先週のバッカニアーズ戦とはうって変わって、オフェンシブラインが素晴らしい出来だったので、キャロルHCとオフェンシブラインコーチがサイドラインでむちゃ喜びしてたし〜。よかったのぅ~。

とまあ、勝ったのはいい。それはいいけど、しかし、シーホークスディフェンスの要、セーフティのアール・トーマスさんが怪我!!!

足を骨折!!!今季絶望!!!

あーーーーーー!!!アール・・・・・!


パスをインターセプトしようとして、カム・チャンセラーさんと空中で衝突。左足、スネの骨が折れました。 「今季はもうプレイすることはない」と、キャロルコーチが翌日に正式発表。

アールよ・・・(泣)

第2クォーターに退場してロッカールームに引き上げたアール・トーマスさん、十数分後にはツイッター

「フットボールはオレによくしてくれた後悔はない、いろんなことが頭を駆け巡る引退も、祈ってくれてありがとう」

なんて投稿して、みんなを仰天させました。

(その直後、「カム、ステーキ奢れよな、ははは」とも)

ちょっとー!それはないだろう。アール・トーマスがもう見れなくなるなんて、そんなことがあっていいワケがない。118試合連続出場だったのに、ちょっと大きな怪我しちゃったから、おセンチになっただけだろ?明日になったら「なんちゃってー」って笑い飛ばすんだろ?

と祈るような気持ちでしたが、翌日も、「昨夜から気持ちは変わっていない。1日ずつ対処していくしかない」との答え。

・・・言葉がない。ファンは、そりゃあトーマスさんの強烈なプレイを見たいけど、ずっとプレイしてほしいけど、それは本人が決断すること。チームメイトのリチャード・シャーマンさんによると、

「オレたちみんな、引退のことは毎試合考えるよ。ああいう怪我をしてしまうと、いろんなことが頭に浮かぶのさ」

ということですから、選手は、やはりそういう覚悟をして試合に臨んでいるんでしょう。

今年だってすでに、JJ・ワットさんやロブ・グロンコスキーさんが怪我でシーズン終了。復帰は難しいのでは?という声もささやかれています。(もーホントにどんなスポーツなんやねん!)

NFLの選手生命は、平均で3年とも言われているし、トーマスさんはまだ27歳だけど、肉体へのダメージは他の選手同様に蓄積しているハズだし、引退を考えてもおかしくはない。だ、だけどよう・・・(涙)

そんなアール・トーマスさんですが、脚を痛めてフィールドに倒れた時、駆け寄ったシャーマンさんに告げた言葉は

「すげえブレークだったろ!オレ、今のプレイ読んでたよ!」

だそうですよ。な、何なの・・・。「そういうヤツなんだよ、アールって」とシャーマンさんは言っているけど。

じゃあ、そのすげえブレークを。


アールよ、とりあえず怪我を治してや。それからゆっくり考えてや。チームメイトもファンも待ってるで。しっかり回復するよう祈ってるで・・・。



🏈 おまけ 🏈

この日は、去年シーホークスを引退したリカルド・ロケットさんもスタジアムに姿を見せてくれました。試合前に旗を揚げて、大声援を浴びましたよ~。


そして、同じく去年引退したマーション・リンチさんが、ひょっこりとベンチにお目見え。


マーショーーーン!なにやっとんの~!ユニホーム着て来い~!

試合前に、街での目撃情報も飛びました。


サンダルが素敵だ~この無頓着さが大好き。

2016/12/01

プレスコット+エリオット+ミラーさんのチャリティーシューズ

ムム、規定外のシューズ?ならぬ、ならぬ、風紀を乱すヤツはこうしてやる~!

と、特注のおしゃれシューズを着用した選手には、バッタバッタと罰金を課していたNFLですが、第13週はその規則をちょっとお休みするそうです。

支援するチャリティーのシューズを履こう、チャリティーのことをPRしようという趣旨で、My Cause, My Cleatsというキャンペーンを行います。選手は自分が支援している慈善事業をテーマにしたシューズを履いて出場、あとでそのシューズはオークションに出品され、利益はそれぞれの団体に寄付されるそうです。

たくさん選手が参加するようなので、試合中にアップで紹介されるかも。少しだけ紹介してみます。

■ デンバー・ブロンコスLBボン・ミラー

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ボン・ミラーさんのシューズは、視力検査で使われるアルファベットのデザイン。

ボンさんはVon's Visionというチャリティーを主催していて、眼鏡を買えない家庭の子どもたちを助けています。

小学校2年生の時から眼鏡をかけているボンさん、小さい頃は眼鏡のせいでイジメられました。子どもの時は、もちろん眼鏡はひとつしかなくて、フレームが曲がったりしたら、お母さんがなんとか直してくれたそうです。

今は200だか400だか、とりあえずたくさん眼鏡を持っていると有名です。眼鏡だってカッコいいんだぜ!というメッセージを子どもたちに送りたいそうです。

スポーツ選手以外で尊敬する人は?という質問には、「お母さん」と答えていました。お父さんに内緒でフットボールチームに入れてくれて(ボンさん喘息持ちだったので)、毎試合欠かさず見に来てくれたそうですよ~。


■ ダラス・カウボーイズRBエゼキエル・エリオット

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エリオットさんが支援するのはテキサスの動物保護団体。飼い主に捨てられたペットを保護して里親を探す活動をしています。

エリオットさんの犬、エースくんも描いてあるよ~。


■ ダラスカウボーイズQBダク・プレスコット

プレスコットさんは、2013年にお母さんを大腸ガンで亡くしました。ひとりで、いくつもの仕事をかけ持ちして、ダクさんとお兄さん2人を育ててくれたお母さんでした。他界した時52歳。若すぎるだろ・・・。

ダク・プレスコットさんが支援するのはガン協会。大腸ガンの研究や早期発見のために役立ててほしいと。ダクさんの背番号4は、お母さんの誕生日の9月4日からとったそうです。

他にもたくさんの選手がカラフルなシューズを用意しています。みんな、楽しそう!こんなイベント時々あるといいなぁ。

インスタグラムやツイッターで、#mycausemycleats を検索すると、たくさん出てきます。ESPNのページにも記事があるし、ぜひ、見てみてね!