2017/03/15

デマーカス・ウェアにとっての最高の試合

デンバー・ブロンコスのLBデマーカス・ウェアさんが引退を発表しました。

34歳。ダラス・カウボーイズで9年、ブロンコスで3年プレイし、2017年はフリーエージェントとなっていました。9億円のオファーもありましたが、ユニホームを脱ぐ決意をしたとのこと。

昨シーズンは第2週に肘を骨折。手術後には復帰して計10試合に出場しました。しかし12月末には、かねてから痛めていた腰の手術をすることに。

チームメイトのボン・ミラーさんは

「デマーカスは、フェラーリさ。ブレーキに問題が出たかもしれないけど、ガスはまだ残ってる。ブレーキは直せるからね。戻ってくるよ。彼はチャンピオン、リーダーなんだ」

なんて言ってたんですけどね。ミラーさんをはじめ、若手選手を指導して人望も厚いウェアさんでした。フィールドの中でも外でも見本となるような人柄で、ロッカールームでの存在感も圧倒的だったようです。エマニュエル・サンダースさんは「ディフェンスのペイトン・マニング」と呼んでいました。


引退発表後のインタビューを抜粋してみると・・・

「体の調子はいい。若々しく感じる。あと2、3年はプレイできる確信はある。しかし、現実的にならないと。今は良くても、どのくらいもつのか。34、35でどれほど耐えられるのか。怪我が避けられないようなことをするのに」

「フットボールは私に良くしてくれたし、フットボールを愛している。これからもだ。もちろん、プレイしたい。しかし、理性より情熱をとることはできない。敬意と共に立ち去るよ。ファンに、家族に、チームメイトに、どの試合でも自分の全てを捧げてきた。100パーセントだ」

昨年はスーパーボウルでミラーさんと共に大活躍し、サック2回。猛烈なパスラッシュで勝利に貢献しました。選手生活で一番心に残っている試合は、スーパーボウル優勝と思いきや、2009年のニューオーリンズ・セインツ戦だと語っています。

当時、ウェアさんはカウボーイズに所属。2連敗し8勝5敗となった後、13勝0敗のセインツと対戦した12月の試合。

「前週のサンディエゴ戦で、正直、首の骨を折ったと思ったんだ」

頭から相手と激突したウェアさんは、担架で運ばれました。チームの人が細心の注意を払ってヘルメットを脱がせてくれたそうです。身体の方が大事だ。試合には出なくていいと告げられましたが、ニューオーリンズへ同行しました。

「ロッカールームにいて、感じたんだ。フットボールっていうのは、理解してほしいんだが――自分のためにするんじゃない。チームメイトのためにプレイするんだ。私はずっとそうしてきた。

誰も何も言わなかったけれど、分かった。D-ウェア、オレたちにはお前が必要なんだ。まる一週間、防具をつけてはいなかった。この試合に勝たないと、プレイオフに行くチャンスが無くなるんだ。

試合前にヘルメットをつけて、選手と頭をぶつけてみた。試しに。大丈夫だった。それでイケると思った」

この試合でウェアさんは、サック2回、ファンブル誘発2回。セインツはターンオーバー2回で敗戦を喫し、カウボーイズはNFC東地区1位でシーズンを終えました。

「自分にとって大きな試合だった。ディフェンスのキャプテンだったが、それよりも大きな信頼を得た。『この男は戦士だ。思ってたとおりだ』と。私にとっては敬意が全てだ。自分よりチームが大事だ」

「しかし、今度は自分を先に置く。家族をまず先に置くよ。さあ、見てろよ。行くぞ」

ということです。ウェアさんは、引退前にはロスアンゼルス・ラムズを訪問し、ウェイド・フィリップさんと面会したとも報告されています。フィリップさんは、カウボーイズでウェアさんのヘッドコーチ、ブロンコスではディフェンシブコーディネーターでした。どんな話をしたんでしょうね・・・。

では、セインツ戦の最後の場面。


そして、引退記念のハイライト。1:32で「背中にロモって書いてあるけど、これどんな意味?」ってQBトニー・ロモさんをからかっています。フイをつかれたロモさんが「あ・・スーパーマンかな?」ってところがww好きw


お疲れ様でした!

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